長崎県長崎市
10月後半〜11月の釣果期待度(☆☆☆=有望 ☆☆=期待大 ☆=やや期待)
・主な対象魚
クロ(25〜40cm)☆☆☆
ヒラゴ(30〜40cm)☆☆☆
マダイ(30〜50cm)☆☆
【クロと青物いずれも期待できるA級ポイント 神ノ島沖 松島】
@入江 幸太
今回紹介したい釣り場は長崎市、神ノ島から渡る松島。この春、同じクラブの宝子山氏が連れて行ってくれた場所で、その際にはキロクラスのクロが数釣りできた。
クロの絶対数は間違いなく一級のポイントだし、11月頃にはヒラスなどの青物も望めるとのことで、楽しみが多い磯である。
松島へ渡す渡船は祥竜丸TEL095・865・2003。出港地は長崎バス神ノ島営業所の前の港で、長崎市中心部からそこまでのルートは、国道202号緑を福田方面へ向かい、三菱造船所がある飽の浦から県道236号線を神の島方面へ15分となる。祥竜丸は松島の他、四郎ケ島、沖波止、中ノ島にも渡してくれる。
松島はこのエリアでは一番沖に位置し、北側のポイントを「上」、南側を「下」、中央部を「中」と呼んでいる。突端のA点は満潮時は竿出し不可。大型フェリーの引き波がくるので、安全面からお勧めできない。
ここは上げ潮の時は沖向きで、手前のシズミ瀬の先まで遠投して釣るとよい。下げ潮の時はその反対側に潮が走るので、足元から本流狙いとなる。

B点はシズミ瀬が多く、両潮ともシズミ瀬の先がポイントとなる。大型のクロがヒットした時には、少々強引に取り込まなければならないため、仕掛けはワンランク太くすることをお勧めする。
水深は比較的浅く、クロがヒットするタナも1ヒロから竿1本程度となっている。
C点は満潮時でも釣りやすく、上げ潮の時にエサ盗りが少なければ、B点前のシズミ瀬の前まで流して狙いたい。下げ潮は大遠投して深場まで探ることで大型のクチブトが期待できる。
D点の上げ潮時は正面からの当たり潮となり釣りづらいが、下げ潮の時はA点から流れる本流の引かれ潮を利用して流せばよい。
9月23日の釣行では上のポイントに上礁し、最初に青物を狙って、その後にクロ釣りをしてみた。朝まずめのマキエはアミとオキアミだけとし、仕掛けは図のような太仕掛けを使用。しかしこの日は厄介なダツが多く、1時間でヒラゴ1匹しか釣れなかった。
クロ釣りを開始すると、マキエにアジゴ、バリ、スズメダイなどのエサ盗りが大量に群がってきた。ところが数分後には20〜30cmのクロの姿も確認できるようになり、盛んにマキエに反応している。
いざ釣ってみると、ハリに掛かるのは手のひらサイズのクロが多く、苦戦しつつも午前中に30cmオーバーのクチブトを2枚仕留めることができた。
ところがスカリに入れていたその2枚のクロは満潮時に脱走。こんなことなら、すぐにシメてクーラーに入れておけば良かったとガックリだ。
午後からはエサ盗りを交わすために遠投主体の釣りをしてみた。するとラインをひったくるアタリが多発。オナガの25cmクラスが入れ食いとなったのだ。瀬際で頻繁にハリ掛かりしていたスズメダイが沖に出ていなかったのはラッキーで、沖のエサ盗りはバリとグッだけだった。
夕まずめは北西の凪が強くなり、釣りにくくなったので、裏向きで竿を出したが、こちらも遠投で同サイズのオナガがよく釣れた。
同行していた中島氏は朝まずめのエギングで、この時期としては良型といえるキロ近いミズイカを仕留めていた。私もクロを釣っている時、瀬際でエサ盗りを狙うミズイカを確認したが、あいにくエギを持参しておらず、指をくわえて見ている他なかった。皆さんにはタックルケースにぜひエギを入れて行かれることをお勧めしたい。
これからベストシーズンを迎える神ノ島一帯は、クロと青物の他、マダイも大型が出る。初心者や女性の方には安全な沖波止もあるので、ぜひ一度訪れて欲しい。注意点は、掛けた魚が大き過ぎて海に引きずり込まれないようにすることだけだ。
(九州真グレ会・長崎/長崎南潮会)